障害を乗り越える力

今日の写真

 ご両親が結婚適齢期の娘や息子を伴って入会の面談に来られる。私たちの相談所では、およそ日常的にある風景なのですが、近年といっていいのかな、この数年の傾向として、とても重要な会話の部分を、親御さんがみんな引き取って話してしまう場合が増えているように感じています。
入会の意志に関わるようなこと。自分自身の結婚への願望。結婚相手に対する希望。
面談に来られた背景や、家族としての結婚についてのあれこれはだれにうかがってもよいし、家庭の親であればこそのお話は私もぜひうかがいたいと思うのだけど、でも、当人の口から聞いてはじめて成り立つ質の会話も当然あります。いわば面談の肝にあたるところ。それを、いつの間にか、娘や息子ではなく、親御さんにもっていかれる。引き取る人は、どちらかといえば、お母さんの場合が多い。
この子は口下手で、とか、引っ込み思案で、とかおっしゃるのだけど、お母さんのそういうところが、子どもを引っ込み思案にしたのではありませんかと、意地悪をいいたくなることもある。もちろんそんなことはいいませんけれども(笑)。

今日の写真

 困難なこと。面倒くさいこと。手のかかること。そういうことをこれまでみんな親の手で取り払ってもらって生きてきたのかなと感じる若い人たちも、けっしていないわけではありません。子どもを育てるとは、生きるための障害を親が取り除くことではなく、困難を乗り越える力を育ててあげることだと私は思うのだけど、そうは思っていても、手をかけ、口を出してしまう親心があるのかもしれませんが。

子どもが結婚するのにふさわしい年齢になった。これからはもうよけいな手をかけない。よけいな口を出さない。いまがそう「決意」するにふさわしいタイミングかもしれません。
親子あるいは母子相互の自立のためにも。

2013年3月 2日 15:42 長井 春美

過去のコラム

back number