想像してみる

 結婚相談所での婚活のベースは、つまり「お見合い」です。知り合いや仲人さんが勧めてくれるお見合いと少し違うのは、この人と会ってみたいという意志がそこに含まれることだけど、でも、それぞれに、互いを知ることが少ない状態で人と会うということではまったく同じ、「お見合い」です。

お見合いの良さのひとつは、自分をニュートラルにした状態で、お相手を見ることができるということなのだろうと私は思っています。
ニュートラルとは、先入観をもたないことでもあるのだけど、あらゆる角度から見ることでもあります。

たとえば女性の立場から、相手の男性を見るとき、夫としてのこの人はどうなのだろう、ということのほかに、子ども(ができたとして)の父親としてどうなのだろう。年齢が進んだときのこの人は、どうなのだろう。老いたときはどのような人になっているだろう。そのように複層的に相手を見ていくと、彼や彼女の思わぬ魅力に遭遇するときがあります。

すごい不器用で、恋人としているときの私を、けっして楽しませてはくれなさそうだけど、でもでも不器用に、いつまでも自分や家族を愛してはくれそうだ。というように、どこにポイントを置くかということで、人の魅力は違って映るものでもあります。
はじめに、心をぐいと鷲づかみにされちゃうと、そういうものをしみじみ眺めることはむずかしい。でも、お見合いなら、それもじっくりはかることができるということ。

子どもが巣立ち、定年を迎えたあとの二人、なんていうのを想像してみるのもよいかもしれません。そのとき自分は相手に寄り添って、いつも微笑んでいられるだろうか。
人は必ずしも、はじめの強く鋭い好意だけで結びついているわけではなく、むしろ糸を縒るように、ともに生きていく歳月が徐々に太く強くする絆もあります。
それを「見合う」ためには、お相手を長いスパンで見ることが大事なんだとおもうのだけどな、私は。

2012年2月11日 11:30 長井 春美

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