
昨今は「結婚適齢期」という言葉の概念が、ずいぶんあいまいなものになってきました。以前だと男女そうかかわりなく、ある程度の年齢になると、職場でも家庭でも何とはなく腰を落ち着けていられないような空気をまわりが発していたものですが、心なしかいまはそれも薄らいでいるような気がします。
とはいいながら、何かの機会があって、私がこのような仕事をしていますと自己紹介すると、待っていましたとばかりに、なかなか結婚しない、しようとしない娘や息子の悩みを話し出されるおとうさまやおかあさまにずいぶん出会います。
時代がそう結婚を急がせていない。結婚をするのは当人。当人の意志こそが大事だと、あまり口を出さないようにしているけれども、でもほんとうのところは、どうして結婚しないのだろう、できないのだろうと不安に感じられている。世の中にそういう方は案外多いのだろうなと思っています。
私共のような職業の人間が言うようなことではないのかもしれませんが、結婚にも一長一短。もちろん、よいことばかりではありません。
何より、ひとつの家庭をもつということの責任は重大ですし、これまで赤の他人であった人と毎日顔つきあわせて生活することの気苦労も思いやられる。それくらいなら、息子や娘でいられるいまの気楽な生活をつづけた方がずっとましだ。そんなふうに考えてはいなくても、無意識に感じている「適齢期」や「適齢期を過ぎた」方たちもまた少なくないことでしょう。
そういったおとうさんおかあさん、そういった息子さん娘さんで構成されるご家庭は、きっと世の中にたくさんあるのではないでしょうか。
さて、私たちブライズアカデミーは、単なる出逢いの機会を提供する場ではなく、やがて成婚へといたる出逢いを目的として会を運営しています。古い言葉でいえば、結婚相談所そのものなのです。
昭和55年から約30年ものあいだ運営してきましたから、入会される方はPRによるよりも、たとえば会をつうじて成婚された方や、そのご両親やそれぞれのお友達など、いわゆる人づてに紹介されてこられた方がたいへん多いのです。
これはでも、娘さん息子さんが一念発起して、会の扉を叩いていただくことは、案外少ないということでもあります。
つまり、あの子そろそろ何とかしなくては、というまわりの「お節介」に動かされてやってこられた方が、大半とはいえないまでもかなりの割合にのぼるのです。
そのようなわけですから、会に入られた当初はみんながみんな乗り気で出逢いを求められるというわけでもありません。
親がうるさいのでとりあえずやってきましたという気分を正直に表される方もあります。
でも、それが幾度となく出逢いの機会をもたれ、ときには交際を断り、ときには断られもし、もちろん私たちスタッフとのディスカッションも再三くりかえしてきたある時、ふっと心底から、ここで生涯の伴侶を得ようという「乗り気」になられる瞬間があります。
不思議なもので、そのような気持ちを持っていただくと、ことは案外トントン拍子にはこび、間もなくよい出逢いをへて成婚へといたっていくケースが実に多いのです。
ふっと心底乗り気になる。
その時、いったいどのような心の変化が彼女や彼らに起こっているのか、私なりに考えてみると、それまでは種々の条件や容貌や、お相手のことばかり気にされていたのが、いくつかの経験や葛藤をへて、自分はいったいどういう人間なんだろう、どういう生き方を求めているのだろうという、自分を見つめるところに思いがすすんでいく。
自分を知ったうえで、そういう自分を理解してくれる、自分もまた理解できる方を見つけようとされる。
もうすでに成人されている方々に、ひどく僭越ないい方になりますが、ひと言でいえば、大人になられる瞬間があるということなのかもしれません。
普段のお仕事も、人間をみがくたいせつな機会のひとつ。でも、結婚というひとつの目標を描きながら、ともに生きる人を得ようと、人と人がふれあう機会を持つことも、知らない間に、その人をみがき大人にしていく営みなのではないかと痛感するのです。
ある時、息子はひとり立つ男性となり、娘はひとりの自己をそなえた女性となる。
もう責任から逃れようとおもうこともありません。
人は人と接して、ひとまわり大きくなっていくものです。
お子さまの結婚のあれこれでご苦労されて、親もまたひとまわり大きくなっていくのかもしれません。
そして、その人と人の結節点で、私たちもまたみがいていただける。ほんとうにありがたくうれしい仕事だなと思っています。
お節介、それも結構じゃないでしょうか。
もしご子息ご令嬢の未来を案じ、不安に思われているのなら、
思い切って、私共に一度ご相談下さい。
(株)ブライズアカデミー スーパーバイザー/支社長
長井 春美


























