縁は味なもの

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 「結婚」によくついてまわる言葉に、「良縁」というものがあります。結婚式の媒酌人挨拶でかならず使われるあの言葉(笑)。
この良縁というもの、外からは案外、見つけにくいものでもあります。
私たちの相談所は、とにもかくにも、お互いのこと(アドバイザーを含めて)をよく知ることをモットーにしているので、たぶんどの相談所よりも、会員の方の人となりをよく理解していると自負しています。当然、「お似合いのふたり」を想定することはそうむずかしくないのだけど、といって仮に、そのふたりがそれぞれ希望してお見合いの席についたとして、かならずしも以降、交際に進展するかといえば、実はそうとも限りません。
人には何かしら、自分以外のだれにも感じ得ない感覚というものがあって、それがうまくかみ合わないとき、それぞれの条件などには関わりなく、いざ結婚には二の足を踏む、そんなことがしょっちゅう起こり得ます。それが「縁」の不思議さなのですね。
逆にいえば、それぞれそもそもの希望とは違う人を選んで、でも大した違和感もなしに結婚に向かってひた走るという場合だって少なくありません。これもまた縁の不思議。

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 婚活という観点から考えれば、物事がうまく進まなかったとき、必要以上に自分を責めることはないということを教えてくれるのが、この「縁」のあれこれなのかもしれません。必要以上に、とあえていうのは、何が自分には足りなかったのかを知って、少しでも自分を高めていくのはやっぱり必要なことで、ただし、それが過ぎれば、その人の闊達さや生きる勇気や希望やという、人間としての魅力のもとになっているものを削いでしまう。すると、「縁」もまた遠ざかるということでしょうか。

いまはほとんど使われることがなくなりましたが、「縁は異なもの味なもの」という昔からの言葉があります。不思議だし、でも、味わい深いものでもある。味わいを知るには、よくつき合わないといけない。教科書にはけっして載っていない、人間の不可思議、人生の不思議を学ぶ機会として婚活を捉えるほどの心の余裕を、それは簡単なことではないけど、みんな心のどこかに保っておいていただきたいなと願っています。

2015年8月 1日 11:26 長井 春美

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