経験の深度

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 結婚を念頭に置いた異性間の交際では、お互いの結婚観だけではなくて、折々の心の〈機微〉というのかな、感覚的、感情的な変化を察して、すり合わせていくような作業が必要になります。と、文字にすると、すごくむずかしいことのようだけど、たとえば一方が、静かにその時間を過ごしていたい気分のときに、もう一方からあれこれ話しかけられるとうるさいと感じてしまう。話しかけた方は、せっかくいろいろ話しているのに、なんてつれない態度なんだと腹が立ってくる。というようなことが一度二度ならともかく、度重なると、交際をつづけていくのがむずかしくなってしまうものです。

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 このような異性の心の機微を察知する、感じとる〈力〉はおよそ若い時期からの経験によって得られていくものだろうと私は思っています。異性を含みたくさんの人と接してきた場数を経験といいますが、そこには、少し心に傷を受けるほどの〈深み〉も必要なのではないかと思っています。
そして、いまは、この異性の心の機微に疎い人が少し増えてきたのではないのかなと感じています。男性も女性も経験不足のままに大人になってきた印象を受けることが決して少なくありません。

交際がうまく進展しなかったとき、お相手のことを、「人の心が分からない人だ」といってしまうのは簡単な話なのだけど、はたして自分は、お相手の折々の気持ちを探る努力をしてきたのかなと、自分をかえりみることも大切だと思います。
それはあくまで自分のために。経験からまなぶというのは、そのような自己省察のくりかえしです。

2014年9月13日 10:28 長井 春美

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